1ヶ月ほど立ちましたが、MariaDB 11.3がGAされました。

https://mariadb.com/kb/en/mariadb-11-3-2-release-notes/

※debianパッケージで不具合があるようですが。。

11系のGAはまだですが、11系のリリースを少しピックアップしてみます。


(11.0)

・オプティマイザのコストが進化

(11.1)

・DATE関数、YEAR関数の左辺配置でもINDEXが利用されるよう修正

(11.2)

・オンラインDDLの修正

(11.3)

・リダイレクトの導入

・DATE_FORMAT関数にタイムゾーンの書式追加


ぱらっと見た限り、日付系の対応がちょこちょこはいっており、

タイムゾーン(datetime with timezone みたいな)に対応していくような動きですね。

次の11.4では、timestampの変更(intからunsignedへの変更、ドライバー影響を抑えるため)が予定されており、

2039年問題が伸びるので、それまでに新しい型の導入を進めていく感じになるのでしょうか。

このあたりは、MySQL側の動きにも注目ですね。

で、個人的にちょっと気になったのは、11.2でのオンラインDDLの修正でしょうか。

(参考)

https://mariadb.com/resources/blog/alter-table-is-now-universally-online/

MySQLではオンラインDDLというと、「LOCK=NONE」なもの、

つまりALTER中も並行してDMLを受け入れるというものです。

「LOCK=NONE」なDDLというと、基本的には「ALGORITHM=NOCOPY」のもの、

「INSTANT」や「INPLACE」のみでした。

11.2の対応では、「ALGORITHM=COPY」も「LOCK=NONE」で動作するようになりました。

すべての動作ではないようですが、参考ページによるとおおよそ以下のDDLが「LOCK=NONE」となったようです。

  • カラムのデータ型変更
  • カラムをNOT NULLに変更
  • 制約のないカラムに対してDEFAULTの追加
  • STOREDの生成列の追加
  • チェック制約の追加
  • 主キーの削除
  • パーティションテーブルへの変更または削除
  • システムバージョニングの追加
  • オートインクリメントの追加

細かい制約もあるようなので、参考ページをちゃんと読んでもらえばと思います。

MySQLでは、

https://dev.mysql.com/doc/refman/8.0/ja/innodb-online-ddl-operations.html#online-ddl-foreign-key-operations

ということで、見比べてみると、拡張されたことがわかるかと思います。

とはいえ、DDLの適用コストは、INSTANTのような軽さはないので、油断はせずいてもらればと思います。

ちなみに、INSTANTの適用範囲は、以前書いたものから変わっていないようです。

※metaデータロックはかかりますのでご注意を。

また、magentadeskのv0.6.1が、MariaDB 11.3対応しています。

https://github.com/shigenobu/magentadesk

以上

コメントがあればどうぞ


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